[レポート] Odoo Experience 2019 – Accountingの仕訳帳の管理が簡単に #ERP #CRM
Bonjour! 再びベルギーから伊藤です。
オープンソースのERP/CRMソフトウェア、Odooのイベント、Odoo Experience 2019 に来ています。
[レポート] Odoo Experience 2019 初日のKeynote 〜Odoo 13のリリース #ERP #CRM
Alexis Wuestenberghs 氏 (Odoo) による Easily Manage Your Accounting Journals を聞いてきましたので、レポートします。YouTube配信はこちらです。
レポート
セッション概要
今回新しくアナウンスされたOdoo v13によりAccountingの仕訳帳 (Journal)、仕訳 (Journal Entry)、その中の仕訳項目 (Journal Item) に関して機能が改善されました。
例えば、v12ではすべてのJournalがJournal EntryとItemsのそれぞれのページにリストされていました。以下はJournal Itemsのページです。
v12でもカスタムでJournalごと、Journal Entryごとなどのグループ化をすることはできましたが、v13ではすべてのJournalだけでなく、各JournalのEntry一覧ページがデフォルトでメニューに追加され、その一覧ページではJournal ItemsがEntryごとにグループ化されて表示されるようになりました!
また、InvoiceやVendor Billsも別のページでしたが、Entryを選択すると関連証票が右ペインでプレビューでき、Journalとそれら証票の編集画面も一つになりました。
このセッションでは、主にその内容や使い方について紹介されます。
ユースケース
1. Journal 一覧表示でカラムをカスタマイズきるように
顧客(Partner)、Due Dateなど、各ユーザが好きなようにカラムを追加して表示を変えることができる。
2. Journal 一覧表示からEdit, Post, Reverse, Duplicateを選択できるように
元のドキュメント編集画面にいかず、一覧からアクションへ直接飛べるように。(これまでは、Journal Entry→Journal Item→Invoiceのようアクセスする必要があった。)
また、ユーザからの要望を取り入れ、インボイスの編集画面内で "Invoice Lines" タブと "Journal Items" タブの切り替えでそれぞれの表示ができるように。
3. 仕訳項目(Journal item)の操作が簡単に
Create Deferred Entry
例) インボイスで顧客から 3,250 EUR 支払われたが、実際には月ごとのサブスクリプションのため、収入を月ごとで計上したい。
- Sales Journalの一覧で、3,250 EUR のクレジットを選択し、Create Deferred Entry を選択
- Depreciation Methodを以下のように指定
- Number of : 12 Months
- First Recognition Date : 適用開始日
Create Accrual Entry
例) 12月に購入し、インボイスを1月に受領する。法的にはインボイスは新年の処理だが、費用は昨年として処理したい。
- Purchases Journalの一覧で、Entryを選択し、Create Accrual Entryを選択
- Recognize on : 前年の日付を指定
- 指定した未払いアカウントへ仕訳が転送される
※v12ではJournal Entryの入力に手動で書き込む必要があったが、v13ではこのアクションで自動化された
Create Asset
インボイス登録時に資産登録していなかった場合に、このアクションを選択。
4. 税の還付申告の前に、Journal 一覧表示で税を確認することができるように
5. Journal Itemの一括変更が可能に
例) インボイスで間違った勘定科目で登録してしまった
- Sales Journalの一覧で、すべての対象Entryを選択し、その一つの項目を一覧上で編集
- Saveをクリックし、確認ボタンをクリック
※v12ではJournal EntryをUnpost、各インボイスをキャンセル、勘定科目を変更 etc の手間があった
その他の機能
Chart of Account、General Ledger 等の一覧表示が番号ごとにツリー表示できるように。
まとめ
Odoo v12からv13で、Accountingで改善された機能が紹介されました。
主に Journal Entry/Item 周りになりますが、私はv12のAccountingをPoCで触っていてまだまだ慣れているわけではなく、不便だな〜と感じていたまさにその辺がv13で改善されたと感じます!
またレポートを続けます、Salut!